- ドライクリーニングとウエットクリーニングって何?
- 何が、どう違うの?
- 私の服はドライとウエット、どっちで洗えば良いの?
この記事を読むと、上記の疑問や悩みを解決出来ます。
クリーニング店にでは、ドライクリーニングかウエットクリーニングで衣類を洗濯します。
この2つの方法によって、落ちる汚れと落ちない汚れ、またクリーニングできない衣類もあります。
そこで今回は、ドライクリーニングとウエットクリーニングの違いを解説します。
この記事を読めば、あなたの衣類にあった洗濯方法を知ることができます。
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ドライクリーニングとは?
まずは、ドライクリーニングから解説します。
ドライクリーニングとは、「水を使わず洗うクリーニング」です。
ドライクリーニングを使うメリットは下記の通り。
- 衣類の形が崩れにくい
- 油汚れに強い
なぜ、ドライクリーニングは油汚れに強いのか?
理由は水の代わりに、油を使った特殊な溶剤を使うからです。
ドライクリーニングで使われる溶剤は下記の通り。
- パークロロエチレン(テトラクロロエチレン)
- ドライクリーニングで使う溶剤の中で、洗浄力が一番強い。
ただし、合皮やスパンコールなどの繊細は衣服に使うと、生地を傷めてしまうデメリットがあります。 - フッ素系溶剤(トリクロロエタン)
- パークロロエチレンの次に洗浄力が強い。
油汚れには不向きで、ボタンなどの樹脂製の素材を痛めてしまう。 - 石油系溶剤
- 日本で一番使われている溶剤。
衣類へのダメージが少ないので、繊細な生地でもクリーニング出来る。
現在の日本では、環境面も考慮して石油系溶剤の普及が最も進んでいます。
ドライクリーニングで落ちる汚れ
ドライクリーニングは、下記のような油汚れに強いです。
- 油のシミ
- 油性ボールペンのインク
- 口紅など
油汚れがついた作業服や口紅、化粧品がついてしまった衣類などに効果的。
ドライクリーニングで汗は取れない?
ドライクリーニングで落とせない汚れは、水溶性の汚れです。
水を使わないドライクリーニングは、水溶性の汚れが落ちにくいんです。
水溶性の汚れは下記の通り。
- 汗
- 果汁
- 醤油
- 清涼飲料水
- アルコール
例えば、スーツをドライクリーニングに出すと皮脂など油汚れは落ちますが、汗染みは落ちにくいです。
クリーニング店では「汗抜き加工」などのサービスがあります。
ただし、有料オプション(費用相場は1点700円ほど)のクリーニング店もあるので要注意。
ドライクリーニングのマークを確認
ドライクリーニングかどうか確認するために、衣類のタグに表記されている洗濯マークを確認しましょう。
まず、ドライクリーニングのマークは下記の通り。
- ドライクリーニングできる:旧マーク
- 丸の中に、ドライという文言が書かれている
- ドライクリーニングできない:旧マーク
- 丸の中に、ドライという文言が書かれていて、×もついている
- ドライクリーニングできる:新マーク
- 丸の中にPやFが書かれている
- ドライクリーニングできない:新マーク
- 丸に×が書かれている
ドライクリーニングできる素材は?
ドライクリーニングできる衣類の素材は下記の通り。
ドライクリーニングできる素材 | ・ウール ・アンゴラ ・レーヨン ・レース ・麻 ・ポリエステル |
ドライクリーニングできない素材 | ・キュプラ ・シルク ・カシミア ・革 |
サラリーマンに身近なスーツの裏地にはキュプラ(ポリエステルも有り)が使用されています。
そのため、ジャケットやスーツはクリーニング店に出しましょう。
「ドライクリーニング」表記の衣類は家で洗える?
全ての衣類という訳にはいきませんが、ドライクリーニングと表記されている衣類を家で洗うことは出来ます。
ただし前提として、クリーニング店のドライクリーニングと、家で出来るドライクリーニングは全くの別物です。
お店のドライクリーニングは専用の溶剤や機材を使いますが、この溶剤は一般家庭では使用出来ませんし、専門の機材もありません。
家では「ドライクリーニング用の衣類に使っても痛みが少ない洗剤」を使い、水洗いをします。
なので「ドライクリーニング」表記の衣類を自宅で洗う場合、実際は水洗いをすることになります。
水洗いできるかどうかは、衣類のタグについている下記のマークを確認しましょう。
- 洗濯機で洗える
- 手洗いできる
- 水洗いできない
①洗濯機で洗えるマークの数字は、水の温度の上限です。
上記マークの場合40度までOKということですね。
»ドライクリーニングと表記さえた衣類を自宅で洗う方法はコチラ
ウェットクリーニングとは?
次は、ウエットクリーニングについてご紹介します。
ウエットクリーニングとは、一言でいうと衣類を水で洗うことです。
ただし、クリーニング店のウエットクリーニングは単に水で洗うだけではありません。
ウエットクリーニングは、下記のポイントで仕上がりが違ってきます。
- 衣類の素材
- 汚れの状態
- クリーニング店の設備
- 作業者の技術力
水で洗うことから場合によっては衣類に縮みや色落ちが出ますので、洗った後は職人の手で仕上げるなどの作業が必要。
なので、ウエットクリーニングは衣類がダメになるリスクも大きく、時間と手間がかかります。
お店により、水洗いの品質にこだわるクリーニング店もあれば、そこまで力を入れないお店まで千差万別。
ウエットクリーニングの仕上がりで、そのクリーニング店の技術力を測れると言えるでしょう。
ウエットクリーニングで落ちる汚れ
ウエットクリーニングは、下記のような水溶性の汚れに強いです。
- 汗などの体液
- 果汁
- 醤油のシミ
- アルコール
ウエットクリーニングは、ドライクリーニングでは落としきれない汗や飲食物のシミに効果的です。
ウエットクリーニングできるマークを確認
ウエットクリーニングのマークは、丸にWと表記されています。
- ①丸にWと表記
- ウエットクリーニングできる
- ②丸にW、下線が一本
- 弱いウエットクリーニングならできる
- ③丸にW、下線が二本
- さらに弱いウエットクリーニングならできる
- ④丸にW、×
- ウエットクリーニングができない
Wに下線が増えるほど、衣類をやさしく扱う必要があります。
ウェットクリーニングできる衣類は?
- ドライクリーニング専用の衣類だが、水溶性の汚れがあるもの
- コートやスーツについた汗染みや、醤油など飲食物などのシミなど
- ドライクリーニングが出来ないもの
- プリント柄が入っている服、ドライクリーニングをすると剝がれたりします
上記のように、ウエットクリーニング対象の衣類は「本来ならドライクリーニング対象だが、水溶性の汚れがついている服」です。
またプリント柄が入っている衣類は、ドライクリーニングするとプリントが剝がれるので、ウエットクリーニングする必要があります。
ウエットクリーニングは家でできる?
- ウエットクリーニングが水洗いのことなら、家の洗濯機と同じなんじゃないの?
- 水で洗うだけでしょ?
上記の疑問を持つ人もいるでしょう。
結論から言うと、ウエットクリーニングを自宅ですることは可能です。
ただし、下記のポイントに注意する必要があります。
- 色落ち
- 洗濯する衣類に適切な洗剤を選ぶ
- 水洗いした後の仕上げ
クリーニング店のウエットクリーニングは、適性な判断・技術と設備があってこそ汚れが取れ、お客さんに満足される品質になります。
前提としてウエットクリーニングは、職人が充実した設備で、時間と手間をかけて行う物と認識してください。
私も自宅でニットの手洗いをしてましたが、当然ながら仕上がりはお店と全く違います。
シワも残るし、風合いもお店とは比べ物になりません。
高価な衣類やお気に入りの衣類を水洗いしたいときは、クリーニング店に依頼することをおすすめします。
自宅で水溶性の汚れを落とす方法
汗など水溶性の汚れは、水洗いをしないと完全には落ちません。
しかし衣類には、「ドライクリーニング専用」のように、本来なら水洗いできないタイプもあります。
そのためクリーニング店では、ウエットクリーニングや汗抜き加工をしてもらえますが、有料オプションであるなど追加でお金が必要になります。
そこで「あまりお金をかけたくない」人のために、家で水溶性の汚れを落とす方法をご紹介します。
水洗いできない衣類もあるので、よく確認しておきましょう。
準備するもの
洗濯用ネット
おしゃれ着洗剤
平干し用のネット(できれば)
自宅の洗濯機で水洗いする方法
家の洗濯機に下記の表記のボタンがあれば、ドライクリーニン表記の衣類でも洗濯できます。
- ドライコース
- おしゃれ着コース
下記の順序で洗濯します。
- 洋服をネットに入れる
- 洗濯機にネットごといれ、「ドライ/おしゃれ着」ボタンを押す
- ドライクリーニング用の洗剤を入れる
- 脱水をして衣類を干す
衣類は素材へのダメージを軽減するため、洗濯用ネットに入れて洗いましょう。
乾く時間は夏なら2~3時間、それ以外の季節なら5~6時間ほどです。
素材の厚さによって乾く時間は前後します。
手洗いで水溶性の汚れを落とす方法
- 容器に30℃以下の水を入れ、おしゃれ着洗剤を溶かす
- 衣類を①の水につけて優しく揉み洗いする
- きれいな水に入れ替えて、泡が無くなるまですすぐ
- 洗濯機に入れて、一番短い時間で脱水する
洗濯機で洗う場合と違い、洗濯ネットは必要ありません。
実際に私が手洗いしたウールのカーディガンは下記のようになりました。
上記のように家でも「ドライクリーニング」表記の衣類は洗えます。
ただシワも目立つつので、このカーディガンもクリーニングに出しました。
【まとめ】ドライクリーニングとウェットクリーニングの違いとは?
ドライクリーニング | ウエットクリーニング | |
洗い方 | 油性の溶剤で衣類を洗う | 水で衣類を洗う |
落ちる汚れ | 油溶性の汚れ | 水溶性の汚れ |
メリット | 衣類の型崩れが少ない 色落ちが少ない | 風合いを保てる 汗と臭いが取れる |
デメリット | 水溶性の汚れが落とせない | 油溶性の汚れは落とせない 仕上がりが洗う人の技術に左右される |
衣類がドライクリーニング・ウエットクリーニングできるか判断するには、衣類のタグについている洗濯マークを確認してください。
自宅でも「ドライクリーニング」表記の衣類を洗濯できますが、クリーニング店と違い水洗いになります。
仕上がりの品質を重視する人は、クリーニング店に依頼しましょう。
自宅にいながらクリーニングできる、「宅配クリーニング」というサービスがあります。興味がある人は利用してみてください。